セクション 5 / 10

プロジェクト計画

原価計画の3つの方式、日程計画の考え方、そして要員・資材の計画を解説します。

目次を開く

計画は、プロジェクトの実行を測る基準を作る作業です。計画がなければ、実績が多いのか少ないのかを判断できません。

原価計画の3つの方式

PSでは、プロジェクトの進み具合や必要な精度に応じて、3つの方式を使い分けます。段階的に詳細化していくのが一般的です。

原価計画の方式
方式入力単位精度使う場面
構造計画WBS要素ごとの総額粗い構想段階、概算見積
詳細計画WBS要素 × 原価要素 × 期間実行計画の策定
ネットワーク原価計算活動から自動算出細かい詳細設計後

構造計画(CJ40)は、WBS要素に総額を入力するだけの簡易な方式です。プロジェクトの初期段階で、大まかな規模を把握するのに使います。

詳細計画(CJR2)では、原価要素と期間の軸を加えます。「4月に材料費500万円、5月に労務費300万円」といった粒度で計画でき、資金繰りの見通しにも使えます。

ネットワーク原価計算は、活動に設定した作業時間・活動単価・資材から、原価を自動的に計算します。最も精度が高い一方、ネットワークとマスタデータの整備が前提になります。

日程計画

日程計画には、WBSレベルで行うものと、ネットワークで詳細に行うものがあります。

WBS要素の日付
日付の種類意味
基本日付当初の計画日程。ベースライン
予測日付現時点での見通し。実績を反映して更新する
実績日付実際に開始・完了した日

基本日付を固定しておくことで、当初計画に対する遅延を測定できます。予測日付を随時更新することで、現時点での完了見込みを把握できます。この2つを分けて持つことが、日程管理の基本です。

日程の伝播

WBSとネットワークの日程は、相互に影響します。どちらを主とするかは設定で制御します。

方式内容
トップダウンWBSの日付がネットワークを制約する
ボトムアップネットワークの計算結果をWBSに反映する

実務では、まずWBSレベルで大枠の期間を決め、ネットワークで詳細を組んだ後、その結果をWBSに反映するという流れが多く見られます。

要員計画

ネットワーク活動には、必要な作業場所と作業時間を設定します。これが要員・設備の所要量となり、能力計画の対象になります。

誰が担当するかまで管理したい場合は、要員(Workforce Planning)の機能を使い、活動に個人を割り当てます。HRとの連携により、担当者の稼働状況を考慮した割当が可能になります。

資材計画

活動に資材を割り当てると、その資材の所要量が生成されます。調達方法は、資材の性質によって選択します。

資材の調達方法
方法内容
在庫からの引当通常の在庫を消費する
プロジェクト在庫そのプロジェクト専用に調達し、他では使えない
直接調達発注から直接プロジェクトへ。在庫を経由しない
第三者納入仕入先から顧客へ直送

📖 わからない用語は SAP用語辞典 で調べられます。

理解度チェック

このセクションの内容を確認しましょう。

確認問題 1

終了日を起点として開始日を逆算するスケジューリング方法はどれか。

確認問題 2

プロジェクトの原価計画は会計年度と期間に分割して登録できる。

確認問題 3

プロジェクト計画に含まれない要素はどれか。

確認問題 4

フォワードスケジューリングの説明として正しいものはどれか。

確認問題 5

概算計画(Overall Planning)はWBS要素レベルで合計原価を一括入力する方法である。

確認問題 6

プロジェクト計画の一般的な手順を並べてください。

クリックして正しい順番に選んでください