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製造指図のライフサイクル

製造指図が作成からクローズまでにたどるステータスの変遷と、各段階で可能な操作、可用性チェックを解説します。

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製造指図は、作成されてから完全に閉じられるまで、いくつかの段階を経ます。各段階はステータスとして記録され、そのステータスによって可能な操作が変わります。

ステータスの変遷

製造指図の主なステータス
ステータス略号意味この時点で可能なこと
作成済CRTD指図が作られた状態内容の変更、削除
リリース済REL現場に指示が出た状態出庫、確認、入庫
一部確認済PCNF一部の工程が確認された残りの確認
確認済CNFすべての工程が確認された入庫、締め処理
一部納入済PDLV一部が入庫された残りの入庫
納入済DLV計画数量が入庫された差異計算、決済
技術的完了TECO製造としては終了差異計算、決済。新規の所要量は消える
完了CLSD会計的にも完了転記不可。残高がゼロであること

リリース(Release)の意味

作成しただけの指図では、部品の出庫も作業の確認もできません。リリースすることで、はじめて現場での実行が可能になります。

リリース時には、いくつかの処理が同時に行われます。

  • 出庫伝票やピッキングリストの印刷が可能になる
  • 設定によっては可用性チェックが実行される
  • 確認入力が可能になる
  • 原価の予定額が確定する(標準原価が指図に記録される)

可用性チェック

可用性チェックは、その指図を実行するのに必要な資源が揃っているかを確認する処理です。3つの側面があります。

チェック対象確認内容
部材必要な部品が在庫にあるか
能力作業場所に空き能力があるか
生産資源/工具(PRT)治具や金型が使用可能か

チェックの結果、不足があればリリースをブロックする設定も、警告だけ出して通す設定も可能です。部材が揃っていないのに作業を始めても混乱するだけなので、通常はブロックする運用が推奨されます。

技術的完了(TECO)

TECOは、「製造としてはもう終わり」という宣言です。計画数量に達していなくても、これ以上作らないと決めたときに設定します。

TECOを設定すると、次のことが起こります。

  • 残りの所要量(未出庫の部品予約)が消える。MRPが余分な手配をしなくなる
  • 能力所要量が消える。能力計画から外れる
  • 差異計算の対象になる。まだ完成していない分も含めて差異として処理される
  • ただし、原価の転記は引き続き可能。後から発生した費用も受け入れられる

完了(CLSD)

CLSDは、会計処理まで含めて完全に終わったことを示すステータスです。設定すると、その指図には一切の転記ができなくなります。

CLSDを設定するには、いくつかの前提条件があります。

  1. ステータスがTECOまたはDLVであること
  2. 未処理の購買依頼や発注(外注工程など)が残っていないこと
  3. 指図の残高がゼロであること。つまり決済が完了していること

残高がゼロでないままCLSDにしようとすると、エラーになります。差異の決済が済んでいるかを確認してから実行します。CO78などで一括処理が可能です。

指図の変更と削除

リリース前(CRTD)の指図は、数量や日程を自由に変更でき、削除も可能です。リリース後は、既に実績が発生している可能性があるため、変更できる範囲が狭まります。

確認や出庫が行われた指図は削除できません。削除フラグ(DLFL)を立てて論理削除し、アーカイブ処理で物理的に削除するのが標準的な流れです。

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理解度チェック

このセクションの内容を確認しましょう。

確認問題 1

製造指図のリリース(REL)操作の効果として正しいものはどれですか?

確認問題 2

製造指図の変更はCO02で行う。

確認問題 3

TECO(技術的完了)後に実行できる操作はどれですか?

確認問題 4

CLSD(クローズ)ステータスになると製造指図は変更も精算もできなくなる。

確認問題 5

製造指図の初期ステータス(作成直後)はどれですか?

確認問題 6

製造指図のライフサイクルを正しい順序に並べてください。

クリックして正しい順番に選んでください