受注が確定したら、次は商品を届け、代金を請求します。この2つの段階は、出荷伝票と請求伝票という別々の伝票で管理されます。
出荷伝票(Delivery)
出荷伝票は、倉庫作業の指示書です。VL01Nで受注を参照して作成するか、VL10系のトランザクションで納期到来分をまとめて作成します。
出荷伝票が作られると、その数量は受注からの引当ではなく出荷伝票による引当に切り替わります。倉庫では、この伝票にもとづいてピッキングと梱包を行います。
| 段階 | 内容 | 在庫への影響 |
|---|---|---|
| 出荷伝票作成 | 出荷対象を確定する | 引当が受注から出荷伝票へ移る |
| ピッキング | 倉庫から商品を取り出す。ピッキング数量を入力 | まだ在庫は減らない |
| 梱包(任意) | 出荷単位にまとめる。ハンドリングユニットを作成 | 変化なし |
| 出庫転記 | 在庫から払い出す | 在庫数量が減少し、会計伝票が立つ |
出庫転記で立つ仕訳
出庫転記の時点で、FIに次の仕訳が自動的に立ちます。
(借)売上原価 ×××
(貸)製品在庫 ×××金額は品目マスタの在庫評価額(標準原価または移動平均価格)です。この時点ではまだ売上は計上されていません。売上が立つのは請求伝票の転記時です。
請求伝票(Billing)
請求伝票はVF01で作成します。通常は出荷伝票を参照しますが、サービスなど出荷を伴わない取引では受注伝票を直接参照することもあります。
| 参照元 | 使う場面 |
|---|---|
| 出荷伝票 | 物品の販売。出庫済みの数量を請求する |
| 受注伝票 | サービス、保守契約など出荷を伴わない取引 |
| 前受金請求依頼 | 前受金を請求する場合 |
請求伝票を転記すると、FIに売上と売掛金の仕訳が立ちます。
(借)売掛金 ×××
(貸)売上高 ×××
(貸)仮受消費税 ×××同時に、CO-PAへ収益性データが流れます。売上高や値引が数値項目に、製品や得意先が特性として記録され、製品別・顧客別の損益分析が可能になります。
請求のまとめ方と分割
複数の出荷伝票を1枚の請求書にまとめたり、逆に1つの出荷を複数の請求書に分けたりできます。
- 一括請求(Collective Billing):請求先、支払条件、通貨、請求日といった項目が一致する伝票を、1枚の請求書にまとめます。月次でまとめて請求する商習慣に対応できます。
- 請求分割(Billing Split):上記の項目が異なれば、自動的に別の請求書になります。意図せず分割される場合は、どの項目が違うのかを分析ログで確認します。
請求日と請求リスト
請求のタイミングは、得意先マスタに設定する請求日カレンダで制御できます。「毎月20日締め」といった商習慣を、カレンダとして定義しておく方式です。
VF04は請求未処理リストで、請求すべき伝票の一覧を表示し、そこから一括で請求伝票を作成できます。月次の請求業務では、このトランザクションが中心になります。