標準原価の品目で実際原価に近づける例
標準原価1,000円の原材料を、ある月に100個、実際には1個1,050円で仕入れたとします。入庫は標準原価で記録されるので、在庫は100,000円、差額の5,000円は価格差異になります。その月に60個を製造に払い出すと、消費も標準原価の60,000円で記録されます。
実際原価計算を使っていれば、月末の締めで差異5,000円が払い出した分と残っている分に按分されます。60個分の3,000円は消費(製造原価や売上原価)に、40個分の2,000円は在庫に配られ、どちらも1個1,050円の実際原価で評価し直されます。
品目元帳でできること
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 複数通貨での在庫評価 | 会社コード通貨に加えて、グループ通貨などでも在庫の金額を持つ |
| 実際原価計算 | 月末に期間の実際単価を計算し、差異を在庫と消費に按分する(使うかどうかは選べる) |
| 品目ごとの価格の分析 | CKM3で、入庫・払出・差異の内訳を品目ごとに見る |
S/4HANAでは、在庫の評価のために品目元帳が常に有効です。ただし実際原価計算は別に有効にするもので、使っていなければ、差異は価格差異の勘定に残ったままになります。月末の実際原価計算の実行は、CKMLCP(原価計算の実行)で行います。
つまずきやすい点
実行の途中でエラーになった品目があると、その品目と、その品目を材料に使う上位の品目の評価が確定しません。CKMLCPの各ステップのログを見て、止まっている品目から対処します。
標準原価の見積と、実績との差異がどこで生まれるかを説明しています。製品原価計算