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違いの比較

転記日付と伝票日付の違いとは?SAPの3つの日付(入力日付を含む)をわかりやすく解説

転記日付とは会計帳簿に載せる日付、伝票日付とは請求書など元の書類の日付です。入力日付を含めた3つの違い、どの日付が何に影響するか、「転記済み」の意味まで解説します。


SAPの会計伝票には、日付の項目がいくつもあります。なかでも混同しやすいのが「転記日付」と「伝票日付」です。結論から言うと、次のように覚えておけば実務で困りません。

3つの日付の違い
日付英語意味入力するのは
転記日付Posting Date会計帳簿に載せる日付。どの会計期間の数字になるかが決まる利用者(初期値は当日)
伝票日付Document Date元になった書類の日付。請求書に書かれた日付など利用者
入力日付Entry DateSAPに伝票を登録した日付システムが自動設定(変更不可)

「転記日」「計上日」と呼ぶ現場もありますが、SAPの画面上の項目名は「転記日付」です。

具体例で見る3つの日付

3月28日付の請求書が仕入先から届き、経理担当者が4月2日にSAPへ入力するケースを考えます。この請求書の費用は3月度に計上したいとします。

日付入る値理由
伝票日付3月28日請求書に書かれた日付だから
転記日付3月31日3月度の費用として計上したいから
入力日付4月2日実際にSAPへ入力した日だから

このように、3つの日付がすべて違うことは珍しくありません。月末の締め作業では、むしろよくある状況です。

転記日付が決めるもの

転記日付は、会計上いちばん重要な日付です。次のようなことが転記日付で決まります。

  • 会計年度と会計期間(何月度の数字になるか)
  • 勘定残高(総勘定元帳・得意先・仕入先)が更新される日
  • 外貨の換算に使う為替レートの日付(換算日付の初期値は転記日付)
  • 転記してよい期間かどうかのチェック(転記期間の開閉:OB52)

伝票日付が使われる場面

伝票日付は、元の書類と照合するための日付です。会計期間には影響しませんが、次の場面で使われます。

  • 請求書や領収書など、証憑との突き合わせ
  • 支払基準日の初期値(支払条件の設定で、伝票日付・転記日付・入力日付のどれを使うかを選べる)
  • 伝票の検索やレポートでの絞り込み

支払基準日を伝票日付から決める設定にしている場合、伝票日付を誤ると支払期日もずれます。「会計期間に関係ないから適当でよい」わけではない点に注意してください。

入力日付の役割

入力日付は、伝票を登録した時点でシステムが自動的に記録します。利用者は変更できません。いつ誰が伝票を登録したかを後から確認するための、監査証跡として使われます。

伝票ヘッダを表示すると、入力日付と一緒に入力時刻や入力者も確認できます。テーブルでは、会計伝票ヘッダ(BKPF)の項目として保持されています。

会計伝票ヘッダ(BKPF)の日付項目
項目名意味
BUDAT転記日付
BLDAT伝票日付
CPUDT入力日付
WWERT換算日付

他のモジュールから来る伝票の場合

会計伝票は、SDやMMの処理から自動的に作られることも多くあります。その場合、転記日付は元の処理の日付から引き継がれます。

元の処理会計伝票の転記日付になるもの
入庫・出庫(MIGO)入出庫伝票の転記日付
請求書照合(MIRO)画面で入力した転記日付(請求書の日付は伝票日付に入る)
請求伝票(VF01)請求日付
出荷の出庫転記(VL02N)実際の出庫日付

「転記済み」とは

「転記済み」とは、伝票が会計帳簿に正式に記録され、勘定残高に反映された状態のことです。これに対して、入力を途中で保存しただけで、まだ残高に反映されていない状態を「保留」と呼びます。

状態勘定残高への反映後から変更できる範囲
保留伝票されないほぼすべての項目を変更できる
転記済み伝票される金額や勘定科目は変更できない。誤りは取消(反対仕訳)で直す

転記済みの伝票で金額や転記日付を間違えた場合は、FB08 などで取消伝票を作り、正しい伝票を登録し直します。取消伝票の転記日付は、元の伝票と同じ日付にすることも、取消を行う期間の日付にすることもできます。

まとめ

  • 転記日付:帳簿に載せる日付。会計期間・残高・換算日付を決める最重要の日付
  • 伝票日付:請求書など元の書類の日付。証憑の照合や支払基準日に使われる
  • 入力日付:SAPに登録した日付。システムが自動設定し、変更できない
  • 「転記済み」は帳簿に反映された状態。誤りは変更ではなく取消で直す

わからない用語は SAP用語辞典 で調べられます。